株式会社ニッチカンパニー様よりモバイルルータを提供していただきました。
サクッと借りる事のできるルータレンタルサービス
今回レビュー依頼をいただいたのはニッチカンパニー様が運営されているルータレンタルサービスです。
特徴としては
- 本人確認などの面倒な手続きの必要なしにルータを借りることができる。
- 最短2日から180日など借りる期間の自由度が高い。
- SoftBank回線とY!Mobile回線を利用でき、ほぼ日本中で使用することができる。
- というか普通にY!MobileのPocketWiFiと同様の機能が手軽に使える。
といった感じです。
MVNOが普及しているとはいえ基本は一ヶ月以上の契約。
「ネット開通に時間がかかるからその間ネットが無い・・・」
「出張先にネット回線が無いけど自分の携帯のパケットを消費したくない・・・」
といった問題に関してはこうしたルータレンタルのサービスが非常に便利です。
ニッチカンパニー様「レビューお願いします」
私「え?私のブログ価格比較とかしてないよ?」
ニッチカンパニー様「かまいません。スペックとサービスをレビューしていただければ」
とのことだったので基本的にはサービスなどをメインにレビューします。
届いた
ヤマト運輸の「宅急便コンパクト」で届きました。
発送時は時間指定なども可能です。ヤマトなのでかなり速く届きました。
17時までに注文すれば当日発送してくれますのでかなり迅速です。※土日祝は休みの模様
ポケットWiFi本体は基本的にフル充電された状態ですぐに使える状態で届きます。
本体充電用のACアダプタやmicroUSBケーブル。簡単な案内が入っていました。
これらは一つのポーチにまとめられるようになっており、かなりわかりやすいです。
本体裏側にSSIDとパスワードが記載。変更も可能
本体裏面にSSIDなどの記載があるため電源をつければ即、接続可能。
もちろん本体を操作しての変更も可能でした。
初期設定では互換性を重視してか2.4GHzモードになっていました。
基本5GHz帯は屋外利用が禁止されているですがW56(5470-5725MHz)帯はDFSと呼ばれる干渉防止機能を利用することで屋外での利用も可能になっています。
5GHzに変更すると「DFSの影響で1分程通信が使えなくなる」という警告がでますが、「DFS」の点滅がなくなると問題なく通信ができるようになります。
高速な11acを利用するためには5GHzを利用しなければいけないため今回は5GHzで利用します。
電波の飛び具合としては2.4GHzのほうが強いのでそちらがいい人はそちらを。
画面に保護フィルムなどが貼られていないので結構指紋が目立つしとれにくいです。
レンタル品であればせめて保護フィルムなどが貼ってあるとうれしいところです。
基本的には502HWと同様です。
付属している説明にも「詳しい使い方は520HWを調べて」のように記載されています。
502HWにはテレビチューナーが内蔵されており、スマートフォンから見ることができます。
ただ、自分の地域ではレビューするに値しないレベルでしたので今回はスルー。
少しややこしい通信量制限
公式HPでは「無制限」「高速」となっていますが、
制限はあります。
ただかなり緩いです。
まずこの502HWには「標準モードとアドバンスモード」があります。
標準モード
標準モードでは基本的にSoftBank網のLTE回線が利用されます。
つまり、かなりエリアは広いです。
そのため基本的に圏外になることは無い上、10Mbps以上は大体出ます。
ベストエフォートでは下り最大185Mbpsにもなるとか。
ただ、SoftBank網ということで一ヶ月あたり7GBの制限があります。
7GBを越えると速度制限がかかり著しく速度が落ちてしまいます。
速度制限がかかったあとにアドバンスモードに変えても速度制限は解除されません
アドバンスモード
標準モードと違い、実質的に速度制限が無いのがこちらのアドバンスモードです。
AXGPと呼ばれる通信規格を利用しています。
こちらでは7GBの制限はなく、3日で10GB制限程度なので基本的に制限にはかかりません。
ただ、こちらは利用者数が多いのか昼間使うと5Mbpsが大体でるレベルです。
たまに10Mbps、20Mbps出ますが安定しているとは言いがたいです。
また、2.5GHzという比較的高い周波数帯のため、屋内での受信感度が著しく低下するケースがあります。
具体的に言いますとイ⭕ンモ⭕ルKY⭕T⭕内では圏外になります。
圏外になったからといって自動で標準モードになってくれる訳でも無く、突然通信ができなくなります。
またAXGPはまだまだエリアが小さく、田舎などでは使えない可能性があります。
圏外になると、接続しているスマートフォンなどは「ゲインMAXなのに通信できない」状況になり非常に焦ります。
基本的にはアドバンスモードを利用して、速度が必要なケースや屋内やアドバンスモードが圏外になる場合のみ標準モードにして終わったら戻す。というのが一番いいと思います。
いやめんどくせぇよ
制限の解除や通信量保証
上記に制限のことをかきましが、この端末の契約主は株式会社ニッチカンパニーとなります。
規約に制限についての事の記載があり
- 出荷時はアドバンスモード(無制限・4G)になっております。3日で10GBを超えると翌日18時~翌々日1時まで速度制限がかかります。
- 標準モード(LTE)は同月内の通信量が7GBを超えると通信制限がかかりますが、容量の買い増しができますので、その際には当社までお問い合わせください。
- 標準モードで速度制限の解除(データ容量の買い足し)を行う場合、500MBごとに600円(税抜き)の料金が発生します。
- WiFi東京rentalshopでは、月の途中からWiFiレンタルを開始しても安心してご利用いただけるよう、同月内3GB以上の通信容量を保証しています。
つまり
いつ借りても標準モードで3GBは使用でき、無制限モードは3日で10GB制限のみ
ということになります。
料金
詳しくは公式HPにのっています。
送料として1200+税がかかります。これには返信用のレターパック代も含まれています。
使用料は最低2日プランの3500円+税~
180日プランなどかなり幅広くなっています。
グラフにするとこんな感じです。
2日借りるなら
→2日プラン 1200円+500円=1700円 税込1836円。1週間借りるなら
→7日プラン 3500円+1200円=4700円 税込5076円。2週間借りるなら。
→15日プラン 4500円+1200円=5700円 税込6156円。一ヶ月借りるなら
→30日プラン 6500円+1200円=7700円 税込8316円。
という具合に階段のような料金形態になっています。
借りる期間は前もって決める必要があり、延滞すると2000円の延滞料金がかかってきます。
保証に関して
紛失・盗難・落下・水没などの端末全損となった場合40,000円かかります。
ただ保証サービス(500円)に入ると水没・落下は全額保証となり盗難・紛失は15,000円になります。
保証サービスはLINEの登録などをすると無料になるのでやっておいて損は無いと思います。
支払い方法
支払い方法はクレジットカードと銀行振込が選べます。
ただ、銀行振込の場合、保証金として15,000円(税抜)がかかります。
おそらくクレジットカードを本人証明としているためこういった金額がかかるのだと思われます。
また、支払い時期もクレジットカードの場合返却時に一括決済。
銀行振込の場合は一括前払いとなります。
銀行振込の場合は非常に価格が跳ね上がるのは少し難点です。
というか保証金が高すぎる・・・。
速度
軽く速度テストをしてみました。
場所:京都駅周辺の建物。窓際。
テストマシン:Lenovo ThinkPad X260
OS:Windows10 Home(64bit)
WiFiモジュール:Intel Dual Band Wireless-AC 8260
ブラウザ:FireFox Quantum(57.0 64bit)
テストサイト:Speedtest.net (HTML5テストモード)
テストサーバ:Hikari,Bunkyo,Nomi,Sendai,Tsukuba
時間帯:2017/12/01 14:30~15:00の間。
接続:11ac 443Mbpsリンク
周辺無線環境:W56に-70dBm以上のSSID無し
標準モード
標準モードは時間帯、場所、接続先にもよりますが基本的にかなりの速度が出ました。
正直モバイル回線で70Mbpsというのは見たことなかったので衝撃です。
ただ、標準モードだと7GBまでという制限があるのでおもいきり使う事は憚られますね…。
Tsukubaサーバーのみ何度試しても他サーバーに比べ低い数値だったのが少し気になります。
アドバンスモード
無制限(3日で10GB制限)なモードです。
エリアも小さいし屋内では使えないケースもありますが、速度もそこまでです。
TsukubaとNomiサーバで10Mbpsはこえましたがあとは10Mbpsを切っています。
利用者数が多いという事もありえますし、単純に基地局数が少ないという可能性も…。
とはいえ、普通にTwitterなどをする分には問題ない速度かと。
参考:docomoLTEテザリング
参考に私が常用しているXperiaZ5でのテザリングでの速度です。
Z5のテザリングでは2.4GHzしか出せないので厳格な比較ではありません。
サーバによって上下はありますが、アドバンス以上SoftBankLTE以下といった感じです。
とはいえ使用周波数やキャパ、運用的にはSoftBankLTEに近いはずなのにかなり遅いですね…。
一週間ほど使用した感想
コンピュータやスマートフォン側でWiFiのSSIDを切り替えたりWiFiのエリアを気にせずに使えるというのはとても便利です。
速度はAXGPモードでは遅いですが、普通にTwitterやブラウジングする程度であれば問題無く利用できました。
VPNもL2TP接続可能で何か制限があるわけではなさそうです。通信の最適化も行われていませんでした。
申込みもクレジットカードと料金ぐらいですぐに利用可能なのも便利です。初期設定などもされています。
返却もレターパックに入れてポストに返却するだけなので手軽です。
申し込みはこちらからまるでショップでポチるように購入できます。
この手軽さが一番の魅力ですね。
改善してほしい点
502HW自体の問題ですが、アドバンスモードと標準モードが自動的に、もしくは接続した端末などから切り替えられると便利です。
いちいち出してるのは結構大変でした。
ニッチカンパニー様への要望としては、保護フィルムを付けておいてほしいという点です。
本体に結構指紋や汚れがついてしまうという事やキズつけそうで怖いという点です。
あと、有線LANが使えるスタンドがついたモデルを追加してほしいです。
こういったレンタルサービスを使うユーザーの中には
「インターネット開通工事が遅れているから利用する」といったユーザーもいると思います。
そういうユーザー用に有線LANポートが使えるモデルがラインナップにあると非常に便利です。
あと、送料が高すぎる気もします。手数料も含まれているとは思いますが、せめて1,000円を切ってほしいところです。