DisplayPortとDVIは互換性がない?

というタイトルホイホイ。詳しく解説していきます。
下記の内容は筆者がメモ程度に書き残したものです。一部間違いがある場合ありますのでご注意ください。
追記→DisplayPortについてさらに詳しい記事書きました。こちらも参考にしてください。yuutosi.net/post-1064/
なお本ページの内容は一部間違っている箇所がありますので、上記の記事を見ながらご確認ください。

DisplayPortとDVI(HDMI)の違いを知る

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まず前提として、DisplayPortとDVIの大きな違いがあります。
というのも、信号方式からしてDisplayPortとDVIは全く違います。

DVI

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DVI
DVIとは「Digital Visual Interface」の略でデジタルディスプレイの映像品質を最大限生かすように設計された規格です。
Transition Minimized Differential Signaling (TMDS)という規格が利用されおり、TMDSとはVESAによって規格化された、シリアル伝送方式です。
パケット化は行われない。

DisplayPort

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DP
DVIの後継を狙った規格で、VESAによって策定されました。ロック機構を搭載したり、HDMIに先行されていたHDCPに対応したり、HDMI以上の超高解像度環境下での利用を想定されています。
その膨大なデータ量を利用するため、映像伝送はパケット化される。

DVIはシリアル(TMDS)、DPはパケット

数多くの変換アダプタが発売されていますが、実は信号方式がまるで違うのです。

何故信号方式が違うDisplayPortからDVIに変換できる?

「DisplayPort自体がDVIからの置き換えを狙う規格」であった事が大きな理由です。
DisplayPortにはあらかじめ、DVI用の信号であるTMDSが利用できるように設計されました。この影響で、HDMIのケーブルを流用できたり、非常に安価で変換ケーブルなどを販売できたりします。
実際、HDMIより変換しやすいminiDPを搭載ノートPCなどは比較的普及していきました。

AMDの失態

DPを初搭載したRADEONグラフィックボードは「最大4画面表示」と、これまでより多くの画面表示ができることを一つの売りにしていました。
しかし、発売後「3枚目以降が映らない」という口コミが頻発。DP規格が変換しやすい規格だと認識していた人は混乱しました。
AMDのグラフィックボードはこのような配線図になっていたと思われます。
RADEON
まず「クロックジェネレータ」というものがありますが、とりあえず「TMDS信号を出すために必要な機器」という認識をしてください。
DPが普及するまでのグラフィックボードはジェネレータを2つ搭載するのが標準でした。
その流れでAMDは2つ搭載し、追加の2画面は「DPのパケット通信専用」にしてしまったのです。
この影響で、これまで普及していた単純な「パッシブ方式のDP変換」はTMDS信号を利用するだけなので、TMDS信号の無いDPポートでは表示不可になりました。
AMDは当然、発売前から「3画面以上の表示にはアクティブタイプの変換器かDP対応ディスプレイが必要」とアナウンスはしていましたが、案の定混乱が生まれてしまいました。
「アクティブタイプの変換器」はパケット信号をTMDS信号に変換するICを組み込んだものでしたが、当時は別途電源は必要だったり、非常に高価格だったりして、普及してるとは言いがたいものでした。

nvidiaはどうしたか

実はDisplayPort搭載グラフィックボードで先行していたのはnvidiaです。ただGTX世代に入ってからはDVIとHDMIのみ搭載することが多く、空気は薄く感じました。
しかし、GTX600世代以降から「DisplayPortがなくても3画面表示が可能」なボードがnvidiaから発売され始めました。
この時点でクロックジェネレーターが表示画面分用意されています
こうした事から、DisplayPortを標準搭載しはじめた世代でも「最大n画面対応」という表記分、ジェネレーターが実装されました。
GTX960
ただ、もしもGTX960の配線が上記の通りであればアクティブ変換ケーブルを利用することで「5画面表示」が可能な気がするんですが・・・

DisplayPortから変換する際は注意

DisplayPortからDVIやHDMI、さらにはアナログ変換をしてVGAに変換したりなど。そういったケーブルが安価で多くありますが、だいたいは「パッシブタイプ」のケーブルです。nvidiaのグラフィックボードで使うなら問題ないとは思いますが、AMDのグラフィックボードで使用する際はあらかじめ、調べ上げといたほうがいいかもしれません。
過去の記事で「パッシブとアクティブ」の違いを解説しましたが、今回より詳しく調べてみました。
なかなか難しい事になっているのが難しい事ですね。

コメント

  1. ちやま より:

    ほえー、全然知らなかった。マルチモニターするときは注意しよう…。